圧迫骨折で入院の80代女性は「病院食はまずい」と食事を拒否
病院にいることでかえって体調が悪化するのではないかと心配され、入院中の食事やリハビリを拒否して、ご主人と娘さんの待つ自宅に戻り、在宅医療を始めた80代の女性の患者さんがいらっしゃいます。
この方は、骨折によって背骨の神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて腰の痛みや足のしびれを引き起こす腰部脊柱管狭窄症に加え、高血圧症や慢性心不全といった加齢に伴う慢性疾患にも悩まされていました。
以前は歩行器を使えば歩くことも可能だったそうですが、今回の圧迫骨折で入院することに。痛みを軽減するため、脊椎に針を刺して医療用セメントを注入する「セメント注入療法」を受け、さらにボルトで固定する手術も行いました。その後、リハビリ病棟に移ったのですが、この頃から入院生活への拒否感が強くなっていったといいます。
次第にリハビリを拒むようになり、食事や水分もほとんど取らなくなってしまいました。ただし、売店で購入したものはよく食べていたとのことで、看護師泣かせの患者さんだったようです。